蒼に沈む記憶。碧に浮かび上がる感情。Röntgenにして君に見せたい。
夜中に一人、真っ暗な部屋で花と向き合う。
ひとりぼっちの、何処にも行けない約束や、哀しみを、全部此処に沈めて。
浮かんでいるような、沈んでいるような、意識が蒼に無くなってゆく。
翅のような、鰭のような、透明な美しいもの。
ほんとうは、あなたが何だって構わない。
ただ、花であるということに、甘えているだけだ。
水の底であなたに触れる、錯覚。
でも、それは意識の中の物語。
何処にも行けない、何にもならない。
それだって、愛と呼びたいだけだ。
- - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - - -
photograph by 2005-2015